八王子支部講演会及び総会
  八王子支部  2002.06.08

 八王子支部恒例の講演会と支部総会が平成14年6月8日に行われた。

 講演会は、参加者約70名、同窓生だけを対象とするのではなく、八王子商工会議所のご協力を得て、一般の方にも開かれた講演会として定着している。

 今年は本学大学院 社会理工学研究科の上田紀行助教授に、「日本社会と「癒し」の時代」と題して、「癒し」の本質と、日本社会の「心の構造改革」についてお話頂いた。
 上田さんは、この分野で第一人者であり、落語の春風亭小朝師匠の従兄弟ということで実に楽しくお話を伺うことができた。

 戦後復興から、高度成長の中をがむしゃらに生きてきた者にとって、昨今の「癒し」を一つの社会現象として捉える世相を認識するには時間がかかった。
自分の将来は暗い、明るくするにはえらい人が変わらなければ・・という。
透明な存在だけど、自分の存在を見とめて貰いたがる。
ストレスに対する免疫が低下している。
などなど、我々にも思い当たるフシがないではないが、それらがことさら、心の問題として取り沙汰されるのが、時代が変わったということだろうか。
ストレスを感じたら、赤提灯で憂さを晴らせるほど単純じゃなくなったのだろう。

 八王子支部の総会は講演会に引き続き、場所を八王子市内の料亭「なか安」に移して行われた。
工業会から石井事務局長と蔵前工業会相談役で手島財団理事長の遠藤卓郎氏をお迎えし、お二方から東京工業大学の近況と本部事業報告及び手島財団の近況をお伺いした。
引き続き平成十三年度支部活動が報告され了承された。

 今年の目玉はなんと行っても「江戸文化を探る」と銘打った幽玄亭玉八師匠による日本の粋を今に伝える幇間芸である。
小話から物まね。新内、都都逸。そして襖を巧みに使い落語からネタを取った芝居などその芸は文字通り多才であった。江戸の人情、粋、艶に浸った一時、あっという間の一時間であった。

 師匠の都都逸に合わせてうなり出す御仁、下ネタに大喜びの奥様方、ここ当分は「癒し」の心配など要らぬ風情でお開きとなった。
(幹事、42応物 陣野孝光文責)